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​​訪問看護の転職で求められることは?必要な経験やスキルを紹介

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・訪問看護に必要なことって何?

・訪問看護の転職で求められることは?

・転職に有利な経験やスキルを知りたい

訪問看護ステーションで働いてみたいと考えた時に、このような疑問があるために転職への一歩を進められないと思ってはいませんか?

未経験の分野に飛び込むのは誰でも不安でいっぱいですよね。

看護師の活躍の場が病院だけではなくなっている現場で、訪問看護の分野に進まずにタイミングを逃してしまうとズルズルと変わらない現状を過ごしてしまうかもしれません。

実は、訪問看護で求められる経験やスキルだったり、事前に準備するべきことだったりを知り行動することで、転職を成功させられます。

この記事では、訪問看護に求められる経験やスキル、転職のために勉強しておくと有利なこと、訪問看護で求められる看護技術を解説しています。

訪問看護へ転職したいと考えている方や、いずれは訪問看護で働いてみたいと考えている方は、是非ともこの記事を参考にしてみてください。

訪問看護に求められる経験やスキル

これまでは病棟看護師として働いていたけど、次のステップとして訪問看護師になりたいけど自分の経験やスキルが求められるものであるかわからないと不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

この項目では、訪問看護師に求められる経験やスキルを具体的に解説します。

それぞれ見ていきましょう。

コミュニケーション力

訪問看護師には、利用者だけではなくご家族とのコミュニケーション力が求められます。

利用者への適切な治療やケアを行い、ご自宅で生活する上での不安や疑問を一緒に解決できるように考えていかなければなりません。

そのためには信頼関係を築き、安心してケアを受け入れてもらえたり、話を聞くことができたりと看護師としてのコミュニケーション力が重要です。

しかし、信頼関係を崩したくないからといって出来ないことまで安請け合いすることは出来ません。

利用者の生活状況や病状などによっては、訪問看護師では解決できないこともあります。

訪問看護師の役割を理解していただけるようにコミュニケーションをとり、在宅で安心な生活を過ごせるために支援していきます。

多職種と連携する力

訪問看護においては、利用者とご家族だけではなく、利用者を取り巻く多職種と連携する力も重要です。

これまで病院看護師として働いている時には、同じ病院内のスタッフとの連携がメインでしたが、訪問看護では同事業所のスタッフだけの関わりではありません。

主治医をはじめ、ケアマネージャーや病院のソーシャルワーカー、リハビリスタッフ、行政などと連携し、利用者とご家族が安心して在宅で生活できるようにサポートしていきます。

利用者のケアや抱えている問題についても報告・連絡・相談しながら看護を行います。

それぞれの役割を尊重し、連携していける力が訪問看護には必要とされるのです。

訪問看護ステーション内でのスタッフとの協調性

訪問看護では、利用者の自宅へ基本的に一人で訪問します。ケアを一人で実施することが多いため、孤独感を感じたり一人で悩んでしまうケースも少なくありません。

そのような時には、訪問看護ステーションのスタッフだけではなく、所長や上司に報告・連絡・相談しながら悩みや問題を解決していきます。

スタッフ間でカンファレンスの場を設け、情報共有を行い、適切なケアや対応ができるように連携しける力が必要になります。

情報収集能力

病棟看護師としても情報収集能力は必要ですが、訪問看護においてはさまざまな視点から情報収集をしなければなりません。

例えば、利用者だけではなく家族からも療養に関わる情報を収集して快適な生活環境になっているかだったり、近所との関係性なども合わせて情報収集を行います。

直接的に利用者に対する情報以外では、訪問先へ向かうためには交通事情に変化はあるかについても事前に調べておく必要があります。

緊急時の対応ができるか

訪問看護師は、緊急時には利用者の自宅にあるものを使用して一人で応急処置をしたり、必要であれば救急搬送の依頼をしたりする力が必要とされます。

病院では医療機器も物品も揃っていますが、自宅にはありません。

緊急時にはどのように対応するか、何を使用すべきかを考えられる能力も必要です。

また、緊急時にはどこに連絡するかを事前に把握し、利用者や家族へ説明しておきます。

観察力

看護を実践する上では、観察力は重要です。

訪問看護においては、訪問時間が決まっておりその時間内でしっかりと観察しなければなりません。

バイタルサインだけではなく、表情や言動、療養環境などにおいて変化がないか観察します。

小さな変化に気づき、対応できるかどうかも訪問看護師に求められる力といえます。

行動力

訪問看護においては行動力がないと難しいでしょう。

訪問看護では、決まった時間内でケアを行い、次の訪問先へ時間通りに到着しケアを行わないといけません。

その際には、決められたことをこなすだけではなく自発的・主体的に行動し、医学面や生活面で利用者に必要な状態を把握し、情報提供を行います。

また、利用者には何が必要で、どんな問題があるかを情報収集し、看護ケアを実践していける力が必要です。

アセスメント力

アセスメント力は病棟看護師でも必要とされる力ですが、訪問看護においては一人で対応することがほとんどのため自ら考えて行動できなければなりません。

利用者や家族の状況を把握し、何が起きているのか、今後は何が起きる可能性があるのかなどをアセスメントし、早急に対応しなければならないケースもあります。

アセスメントの視点としては、身体状況だけではなく、心理状況や生活環境、家族の介護力も総合的にみていきます。

アセスメントをするのはケアの最中だけではなく、訪問先に入室してから退室するまで行います。

限られた時間で優先順位をつけて援助を行える力

病棟看護師と違い、訪問看護師は決まった時間内に一人でケアを実践します。

その限られた時間内で行うケアだけではなく、情報収集やアセスメントも並行して行わなければなりません。

実践することの優先順位をつけて援助できる力が訪問看護では必要とされます。

これができないと、次の利用者に迷惑をかけてしまいます。

小児や精神科など特化した経験

訪問看護において、小児や精神科などに特化した経験が求められるケースも増えてきています。

訪問看護ステーションによっては、これらの経験があれば利用者の受け入れも早急に行えるため、貴重な経験ともいえます。

訪問看護へ転職するために勉強しておくと有利なこと

これから訪問看護へ転職したいと考えている方にとって、何を準備しておくとよいでしょうか。

この項目では、訪問看護へ転職のために事前に勉強しておくと有利なことについて解説しています。

それぞれ見ていきましょう。

訪問看護で行う医療行為

まずは、訪問看護で行う医療行為はどのようなものかご存じでしょうか。

主な処置は以下のものがあります。

・点滴の管理・点滴静脈注射・点滴皮下注射

・胃ろう・腸ろうからの栄養・管理

・経鼻経管栄養・管理

・胃ろう部の処置

・中心静脈栄養の管理

・インシュリン注射

・筋肉注射

・ポート管理

・人工呼吸器・持続モニター測定などの医療機器管理

・酸素療法

・気管切開部の処置

・腹膜透析

・褥瘡の処置・創傷処置

・ストーマの処置

・浣腸・坐薬・摘便

・導尿

・服薬セット

・軟膏処置・点眼

・入浴介助

・喀痰吸引

・留置カテーテル交換

これらの手技が訪問看護には必要とされます。

ここに記載されたもの以外の手技であった理、新しくなった手技についても更新されていくため、看護師同士での勉強会などの機会を作りスキルアップをしていかなければなりません。

訪問看護で対応することが多い疾患

訪問看護で対応することが多い疾患は主に以下があります。

・脳血管疾患

・認知症

・悪性新生物

・筋肉骨格系

・統合失調症

これらのように、医療処置が必要な重症なケースだけではなく、廃用症候群予防だったり、リハビリテーションや服薬指導が必要だったり、リウマチやパーキンソン病などで在宅療養が必要な方への看護も行います。

家族への対応方法

病棟看護師と比べ、訪問看護師になったら家族への対応を必要とする場面が多くなります。

利用者の身体面・精神面のケアだけではなく、家族との信頼関係を築くためのコミュニケーション方法や、ケアマネージャーなど利用者を取り巻くスタッフとの連携について事前に勉強しておくとよいでしょう。

看取り

自宅で最期を迎えたいという方が増えてきています。

訪問看護を利用する利用の一つとして看取りがあります。

看護師は、病状から判断して今やっておいた方が良いことや前もって準備しておくことを伝えます。

最期の限られた時間を大切に過ごせるためにも、訪問看護師が情報提供してタイミングを逃さないようにしなければなりません。

看取りをする家族の心理面も含めて事前に勉強しておくとよいでしょう。

訪問看護の保険知識

保険の知識は、訪問看護師になるために必要であり、その内容は主に診療報酬や介護報酬、医療保険や介護保険です。

例えば、家族から訪問看護では医療保険と介護保険のどちらが優先されるかと質問を受けたときにどう答えたらよいでしょうか。

65歳以上で要支援や要介護の認定を受けている場合は、基本的に公的介護保険が優先されます。

また、40歳以上65歳未満の2号被保険者が介護保険を申請できる疾患があることや、医療保険が優先される条件があることを答えます。

これら以外にも訪問看護においては重要な保険の知識があるため、事前に勉強しておくとよいでしょう。

訪問看護に求められる経験年数

訪問看護で働きたいと考えている場合、求められる臨床経験年数はあるのか不安に思う方もいらっしゃると思います。

また、訪問看護の経験がなかったり、看護師の経験自体がなかったら訪問看護ステーションでは働けないのでしょうか。

これらについて、この項目で詳しく解説します。

それぞれ見ていきましょう。

訪問看護の経験

訪問看護の経験があれば、転職後に即戦力となるため事業所側からすると採用しやすいでしょう。

これまでの訪問看護ステーションでは、どのような利用者の対応を行ったか、医療処置は何ができるか、もっている資格や経験はどのようなものがあるかをアピールできるようにしておくことをおすすめします。

3〜5年の臨床経験

訪問看護師は、医療処置や日常生活の支援、家族の相談などを含めてあらゆる業務を一人で行う必要があります。

そのため、通常では3〜5年の臨床経験があった方が良いといわれています。

事業所によっては、5年以上の臨床経験が必要と考えているところもあります。

訪問看護の経験がない場合

訪問看護の経験がないからといって、不採用になると諦める必要はありません。

これまでの臨床経験で何を学んできたかをアピールするとよいでしょう。

実際、訪問看護を始めてからしばらくは先輩看護師に同行できるので対応について学べます。

看護師としての経験がない場合

在宅での生活を希望する方が増え、それに伴い訪問看護ステーションが増えています。

看護師として働いた経験がなく、病院ではなく訪問看護をしたいと希望した際に、経験がないことで不採用になってしまうと心配になっている方もいらっしゃるでしょう。

近年は、臨床経験が5年未満だったり新人看護師を受け入れている事業所も増えています。

教育体制が整っている事業所であれば、初めての経験でもサポートを受けることで不安も少なく看護を始めることができるでしょう。

訪問看護に求められる看護技術

これまでは、訪問看護で行う医療処置について解説してきましたが、それ以外に求められる看護技術はどのようなものがあるのでしょうか。

この項目では、訪問看護において必要とされる看護技術や連携、ケアについて解説しています。

それぞれ見ていきましょう。

バイタルサイン測定などの基礎的な看護技術

訪問看護のスキルとして、バイタルサイン測定などの看護技術は必須の項目です。

これまで経験してきた基礎的な看護技術において、訪問看護では一人で実施しなければならないため、相談できる看護師は近くにいません。

そのため、これまで経験したとはいえ基本的な部分であるため、今一度復習し直すのをおすすめします。経験してきたこととは違って新しい手技も身に付けなければならない場合もあります。

主治医への報告や利用者・家族へのアドバイス

看護師としての医療知識や技術は必須といえますが、主治医への報告や利用者・家族への適切なアドバイスができるかといったスキルも重要です。

一人で訪問しているときに主治医への連絡はどのような手段を使うか、報告・連絡・相談内容はどう伝えるとスムーズなのかを考え、適切に行わなければなりません。

利用者・家族への精神面のケア

基礎的な看護技術やアドバイス以外に、訪問看護に求められるのは利用者・家族への精神面のケアです。

精神面のケアを行う上では人としての信頼を得られなければ実践できません。

利用者や家族の些細な変化に気づき、アセスメントし、適切な対応を選択していく能力も必要です。

信頼関係が築けるからこそ自宅へ訪問しケアの実践ができます。

これまでに経験したことのない看護技術はどうするのか

これまで解説してきた医療処置や基礎的な看護技術など以外に、経験したことのない看護技術を訪問看護で実践しなければならないケースも少なくありません。

その際にはどうしたらよいでしょうか。

経験したことがないのであれば、事前に所長や先輩に相談して同行してもらったり、看護協会や外部の研修に参加して知識や技術を身につける機会を作りましょう。

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(まとめ)訪問看護で求められる人とは必要なスキルや経験を身につけた人です

いかがでしたか?訪問看護に求められる経験やスキルは、実は病棟看護師として働いている時にも身につけていたことでもあり、それを活かすことができるということをご理解いただけたと思います。

それに加え、訪問看護では基本的に一人で訪問するため、より看護師としての経験やスキルを発揮できる場でもあるといえます。

訪問看護師としての経験がなかったとしても、これまでの病棟看護師としての経験と、訪問看護師としてどう活躍していきたいかを想像しながら知識や技術を習得しておくと転職にも有利になるでしょう。

これまでと違った訪問看護の分野で活躍している自分を想像しながら、転職を成功させるようにしていきましょう。