コラム
ワークライフバランスを実現する看護師の転職先は?訪問看護師の働き方を紹介

・ワークライフバランスを考えられた職場で働きたい

・仕事と子育ての両立なんて無理

・仕事以外に研修とか委員会があって自分の時間が持てない

看護師として働くときに、家庭や趣味のことなどを犠牲にしてきた経験はありませんか?

看護師は続けたいし、子育てもしたいのに「もう無理だ。」と悩んで諦めてしまった方もいらっしゃるでしょう。

このまま何も行動に移さないと現状も変わらず仕事も家庭も両立させられません。しかし、看護師としてワークライフバランスが実現される職場なんてあるのでしょうか?

実は、あるんです。その転職先は訪問看護師です。

今回は、看護師がワークライフバランスに悩む現状と取り組み、ワークライフバランスを実現させる方法と訪問看護師として働くメリットについて紹介しています。

仕事も家庭も両立したい方、訪問看護へ転職したい方、いずれ転職したいと考えている方は是非ともこの記事を参考にしてみてください。

ワークライフバランスとは

「ワークライフバランス」という言葉をよく耳にしますが、どういう意味があるのでしょうか。

ワークライフバランスとは、仕事と生活のバランスが取れた状態のことを意味しています。

政府の仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章によると以下のような状態を記しています。

1.仕事と生活の調和が実現した社会とは、「国民一人一人がやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域環境などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な働き方が選択・実現される社会」である。

具体的には、以下のような社会を目指すべきとしています。

  • 就労による経済的自立が可能な社会
  • 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
  • 多様な働き方・生き方が選択できる社会

仕事は生活を支えるためには必要なものであり、生活だけではなくやりがいを感じながら仕事ができるとバランスが取れた状態になります。

しかし、仕事だけが優先されてしまっては家族や趣味の時間などプライベートを充実させることは不可能です。

仕事でやりがいを感じつつも、家族やプライベートの時間を充実させながら生活を送ることができれば、ワークライフバランスが取れている状態といえます。

この言葉は、政府が働き方改革を推進する中で広く認知されるようになりました。

看護師がワークライフバランスに悩む現状とは

ワークライフバランスが推進されている現状でも、看護師はそれを実現したくても達成しにくい現状があるようです。

それは、看護師独自の悩みがあるのをご存じでしょうか。

この項目では、看護師がワークライフバランスに悩む現状について解説しています。

それぞれ見ていきましょう。

看護師不足

昨今の看護師不足は深刻で、なかなか解消されない問題になってきています。

看護師自体の人数は増えているものの、看護師の離職が増えていることで問題の解消にはつながっていません。

各施設の看護師1人あたりの仕事の負担は大きくなり、看護師不足が改善されないため仕事の負担もなかなか減らない状態です。

そのため、ワークライフバランスを取りにくい大きな理由のひとつとなってしまっています。

看護師という職業

看護師不足やワークライフバランスが取りにくいのは、看護師という職業特有の理由があるようです。

看護師は、患者さんの命を守る責務があり、常に緊張感を持って働き続けないといけません。それがやりがいと感じる時もあるのですが、その責任が重く心身ともに疲弊してしまいます。

看護師ならではの悩みでは、有給休暇をとりにくかったり、交代制の勤務、研修や会議で休日に呼び出されたりとプライベートの時間を取りにくいため、ワークライフバランスが取りにくく負担も大きいです。

また、たまの休みでも勉強をしないといけなかったり、ネイルやヘアカラーなど好きなオシャレもできないことで楽しみがないと感じている人も少なくありません。

看護師の心身の健康

ワークライフバランスに悩むのは、看護師自身の心身の健康にも影響しています。

日勤だけではなく、夜勤や早出・遅出勤務をするため生活リズムが整わないことで体調を崩してしまいます。また、夜勤が続いたり休みの日も勉強や研修を受けないといけないため、ゆっくり体を休ませることができなくなります。

看護師は女性が多い職場であるがゆえに特有の問題もあります。

女性同士の人間関係がうまくいかなかったり、トラブルが起きてしまうと修復に時間がかかり、そのまま退職してしまうケースも少なくありません。職場での人間関係が心身の健康に影響し、仕事以外の時間でも悩んでしまう状態になってしまいます。

看護師の心身の健康が保てると、患者さんや家族にも良い看護を提供できるはずです。

復職が困難な現状

結婚、出産、育児、介護など、ライフサイクルによっては一時的に退職するケースがあります。

退職後のブランクがあると、最新の医療についていけるか不安だったり、手技のレベルが落ちてしまったのではないかと不安に感じ、復職できずにいる方もいらっしゃいます。

復職希望の職場が、ブランクがあっても復帰しやすい環境を作っているか、研修や実技講習があるか整備されてないと復職しにくい状況に変わりはありません。

働き方改革の推進

一般的にも働き方改革が推進され、看護師の仕事でも進められています。

一言で働き方改革といっても、これまでの仕事や環境がすぐに良い方向へ変わるわけでもありません。

これまで解説した看護師特有の悩みが改善されないと働き方改革も実行できないのです。

ワークライフバランスの取り組み

看護師のワークライフバランスへの取り組みは各職場でも進んできています。

この項目では、看護師のワークライフバランスが取れるための具体的内容について解説しています。

それぞれ見ていきましょう。

職場環境の改善

離職を避けるためには、まずは職場環境の改善から始めます。

仕事は大変だけど、人間関係が良いから辞めたくないといったケースもあり、どんな時でも支え合える仲間と働けることが仕事のやりがいとして感じられるでしょう。

また、人間関係だけではなく職場内のハード面、例えば物品などの入手が容易にできるか、制服などの支給をしてもらえるかも重要なことです。

勤務時間を選択制にする

子育てや介護をしながら働き続けたいという看護師もたくさんいます。現在では、勤務時間を選択制にしている職場も増えてきているようです。

例えば、日勤や夜勤などの変則的な勤務だけではなく、夜勤回数を選択したり、日勤専従・夜勤専従などの勤務体系を選択できるようにしている職場もあります。

それぞれの家庭やプライベートによって選択できることの利点はありますが、夜勤専従を選択した際には昼夜逆転の生活となるため、体調管理には十分に注意する必要があるでしょう。

夜勤や交代制の改善

先述した通り、看護師の仕事は日勤だけではなく夜勤や早出・遅出などの交代制の勤務がほとんどです。

ワークライフバランスを取るためには、夜勤回数を選択したり、交代の時間の調整ができれば、家族の都合やプライベートの予定を変更せずに働き続けることができます。

また、夜勤をする際には夜勤が続かないなどの工夫が大切です。

2人パートナー制

日勤の際に、1人で担当するのではなく、2人パートナー制を取り入れている職場が増えています。

パートナー制を取り入れることで、お互いの仕事内容を把握でき、業務の効率化が図れます。また、急変や対応困難な状況になった時には、すぐに状況把握をして対応できます。

看護師1人当たりの負担が軽減されることで残業も減り、プライベートの時間を少しでも多く使うことができるようになります。

休暇制度の拡充

これまでは、なかなか休暇を取れない状況でしたが、ワークライフバランスを取れるようにするためには、休暇制度の拡充が必要です。

例えば、育児・介護休暇だけではなく、看護休暇やバースデー休暇、連続で有給休暇が取れるとプライベートでの予定を組みやすくなります。

また、家族や地域の行事の参加のための休暇だけではなく、看護師自身が留学するための休暇を設けている施設もあります。

保育・介護支援

育児や介護をしている看護師の負担は大きく、誰かの協力が不可欠です。

子育てや介護支援を実施する施設が増えてきています。育児や介護に携わる職員へのサービス利用料金の補助や、育児・介護による休暇をとった際には給与の一部を支給してくれるケースもあります。

また、待機児童問題に直面し、復職困難となっている看護師も少なくない現状でもあるため、病院や施設自体が託児所を設けて職場で子どもを預けられるような環境を整えるようにもなってきました。

復職支援

育児や介護、看護のために一時的に退職した看護師のために、復職支援に取り組む職場も増えてきました。

e-ラーニングや看護技術研修、見学を含めた病棟勤務体験などの個別復職支援も可能となっています。もし、復職となってからはしばらくは時短勤務から始めて、その後も研修が受けられるよう計画されています。

復職に悩んでいる方は、復職支援が整っている職場を探すと良いでしょう。

ワークライフバランスを実現させるためには

看護師の現状と、ワークライフバランスの取り組みから自分自身はワークライフバランスを実現させられるか不安な方もいらっしゃるかもしれません。

この項目では、ワークライフバランスを実現させるための具体的内容をご紹介します。

それぞれ見てみましょう。

自分にとってのワークライフバランスを明確にする

まずは、自分にとってのワークライフバランスとは何かを明確にしましょう。

子育てや介護をしながら、プライベートも充実させたいという方もいらっしゃるでしょう。また、子育てや介護はしなくていいので、仕事とプライベートとのバランスを整えて行きたいという方もいらっしゃいます。

夜勤の少ない職場がいい、休暇を取りやすい職場がいい、できれば残業が少ない職場がいいといった自分自身の希望する働き方は何なのかがハッキリすると、職場選びにも活かせます。

情報収集をする

ワークライフバランスを実現させるためにも、環境や福利厚生、年間休日などの職場の情報収集は重要です。

有休消化率や育児休暇後の復帰率をホームページに明記している職場もあります。

自分のライフサイクルや働き方の希望に沿った職場はどのようなところがあるかを転職する前にしっかりと情報収集しましょう。

ワークライフバランスが実現する訪問看護とは

看護師のワークライフバランスを実現させるためには、訪問看護ステーションで働くことも選択肢のひとつです。

仕事とプライベートのバランスを整えられる訪問看護とはどのようなメリットがあるのでしょうか。

この項目では、ワークライフバランスが実現する訪問看護について解説しています。

それぞれ見ていきましょう。

長時間の勤務が不要

訪問看護は、病院とは違って1件の訪問で20分〜90分と事前に時間が決まっています。そのため、長時間の勤務をする必要がありません。

また、1日の訪問件数も事前に決まっているため、訪問のための残業もほとんどなく子育てや介護をしながら働くことができます。

また、訪問と訪問の間に記録をしますが、その際にもICTが進んでいるのもあり、iPadなどを使用して記録することで事務所に戻るための時間も必要なくなります。

これらのことで、勤務時間を有効に使って仕事ができます。

ただし、緊急の訪問が発生する場合もあり、その際には対応可能かどうかは事前に上司へ相談しておくことをおすすめします。

事業所によっては空いた時間を有効に使える

事業所によっては、空いた時間を有効に使うこともできます。

それは、訪問と訪問の間にスーパーで買い物を簡単に済ませたり、車の中で記録を済ませたりと、空いた時間を看護師が自由に友好的に活用できる事業所もあります。

直行直帰ができる

直行直帰ができる職場であれば、訪問先へ直接向かい、訪問先より直接帰宅することができます。

そうすると、職場への通勤時間が不要になります。

通勤時間が少なくなることで、自分の時間を少しでも多く使えるようになるため働きやすいと感じられるでしょう。

夜勤をしなくて良い

訪問看護では、できれば夜勤をしたくない看護師さんにとっては働きやすい職場ともいえます。

不規則な生活を送る必要もなくなり、体調も精神面も整ったと感じる方もいらっしゃいます。

しかし、担当制でオンコール対応が必要な職場の場合は、自分が何回対応するのか、オンコール対応時の対処方法などを事前に確認しておきましょう。

自分の住まいの近所で働ける

これまでは自分の住まいから離れた職場で働いていた方もいらっしゃるでしょう。

訪問看護ステーションの数は年々増え、自分の住まいの近所にも増えてきているのではないでしょうか。

自分の住まいの近所で働けると、訪問先からすぐに帰宅でき、家族の用事や家事をこなす時間をこれまで以上に作ることができます。

また、近くで働けることで朝の時間もゆっくりと余裕ができます。

委員会など仕事以外の業務が少ない

病棟は違い、訪問看護では委員会などの仕事以外の業務がほとんどありません。

そのため、仕事以外のことがプライベートの負担になることも少ないです。

しかし、職場によっては役割分担がある場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

(まとめ)ワークライフバランスを実現してイキイキと看護師を続けましょう

いかがでしたか?ワークライフバランスに悩む看護師はかなり存在して、同じような内容の悩みがあることがわかりました。

働き方改革が推進され、看護師の働き方も少しずつ改善しつつあります。しかし、ワークライフバランスが実現された職場はまだ少ないのが現状です。

自分にとってのワークライフバランスとは何かを明確にし、それが実現できる職場を調べておくことが大切です。

訪問看護師として働くことで、ワークライフバランスの実現が可能であることもご理解いただけたと思います。

これを機会に看護師としての働き方を改善してみてはいかがでしょうか。