ケーススタディ紹介
対人関係にストレスを感じ就労が困難だった20代男性Bさん
20代 Bさん 広汎性発達障害
こだわりが強く、臨機応変に動くことが難しい。
過去に就労移行支援サービスを利用し一般就労するも、人間関係からくるストレスが大きく、体調面に影響が出始め就労継続が困難となり、現在は就労継続A型を探している。
相談支援
① ご本人から相談依頼
事務所へ電話がかかってくる。
「区役所からの紹介で事業所の存在を知りましてご連絡しました。」
② Bさんと面談
相談支援のサービスの説明と契約を取り交わす。利用者さんは福祉サービスの種類や特徴を知らないケースも多く、理解を深めてもらう。
そして、ご本人の生活状況とお困りごとや今後の希望を伺う。
「将来的には一般就労を目指したいです。対人関係にストレスを強く感じるんです。自分の好きな分野(IT・デザイン)を活かしたいです。」
③ 面談情報をもとにアセスメントを行い必要なサービスを選定
福祉サービスの中で本人の希望に合った就労を継続して、スキルと自信をつけてから一般就労へトライする道筋を組み立ていく。
その中で、時系列での道筋も考察しつつ、地域の就労移行事業所の特色を確認しながら、候補となる就労移行支援事業所をいくつかピックアップし、ご本人へ提案する。また、過去に体調悪化により就労を断念したこともあり、医療の側面からの支援も必要と考え、定期的な訪問看護による支援も提案し、Bさんから主治医へ相談してもらうこととする。
④ サービス等利用計画の立案
対象事業所が決まったら、目標や週間スケジュールなどを定めサービス等利用計画書を作成する。
作成したサービス等利用計画書を区の窓口へ申請する。
⑤ サービス担当者会議を開催
担当者会議を開催し各サービス事業所と方針を合わせてサービス利用へ向けての準備を整える。
⑥ 定期モニタリングの実施
担当者会議の後サービス利用を開始し、担当者と取り組みの実施状況の確認を行い、現状や今後の課題など支援の方針を定期的に見直していく。
相談支援専門員の介入後…
Bさんは、PCスキルを活かせるデザイン関係の就労継続A型事業所に通うことができ、イラストレーターやフォトショップを使用した作業を行えて喜ばれていた。
また、体調悪化への対策として導入した訪問看護の支援により、服薬状況は改善し、感情障害や思考障害も少なくなったことで、勤務時間を伸ばしても状態良く働くことができている。